ITpro上で、FinTechから2016年はMarTechという記事が掲載されていました。
キーワードは「MarTech」、マーケティングの進化をITが切り開く | 日経 xTECH(クロステック)
マーケティングへのテクノロジー活用は随分前から当たり前のことなのですが、そこは置いておいて、IT部門とマーケティング部門の摩擦を解決するにあたり、下記のように「IT畑の人がマーケティングを理解する方が時間がかからない。」と言及されている点に食いつきます。
「“マーケティング畑の人がITを吸収する”よりも“IT畑の人がマーケティングを理解する”ほうが時間はかからない」--。マーケティング戦略とITの双方に詳しいコンサルタントはこう言う。技術的な知見のない人に教えることの難しさを長年にわたり実感してきた人物の言葉だけに重みがある。
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IT部門の気持ち
- マーケターは、システム構築やプロジェクトマネジメントの何たるかを知らなすぎる。
- マーケティングのことなど、本読めば大体理解できる。
- そもそも、マーケターは思いつきばかりで、計画性が無い。
事実 (1)
- 確かに知らないが、マーケティングプランから実行までのプロセスは、プロジェクト管理の手法が実践されており、体系的にプロジェクトマネジメントを学んでいないマーケターが多いだけ。プロジェクト管理ができない人はマーケティングなどできない。
- マーケティングにはセンスが必要であり、顧客や社内のステークホルダーと高レベルのコミュニケーションも出来ないとマーケターにはなれない。高レベルのコミュニケーションプランも必要。
- 思いつきを短期間でプランして実現するのがマーケター。
マーケティング部門の気持ち
- IT担当者はビジネスを分かってないから、話が通じない。
- 自分で直接代理店に依頼した方が早い。
- IT部門に頼むと時間がかかりすぎる。
事実 (2)
- 役割が違うので、お互いの共通言語での会話が必要です。
- 早いかもしれないけど、運用が大変で、後から色々な問題が発生し、周囲に迷惑をかけます。
- 確かにこれが大きな問題です。マネジメント、組織、プロセスの問題で、これを解決しない限り、そもそもの課題は解決しません。
さて、「IT畑の人がマーケティングを理解する方が時間がかからない。」という結論についてですが、前提として、IT部員に高度なプログラミングのスキル、そしてセンスが必要なのであれば正しいと思います。
しかし、開発をアウトソースするので前提の場合、プロジェクトマネジメントのDo howを知っているマーケターであれば、ITプロジェクトを完遂することは難しくはないと思いますし、ステークホルダーマネジネント、実行力、推進力に関しては、マーケターのほうが、一枚も二枚も上手であることが多いかと思います。
ただ、そもそも古いタイプのマーケターには、ITを活用したり、ITスキルを習得する意欲が無いことも多かったりします。
ところで、偉そうなこと言っている私ですが、どっちも中途半端なので、とりあえずもっとやれることを増やしてニッチ(中途半端)な領域を確立することに注力したいと考えています。