最近、定量と定性で混乱します。
定量的、定性的は分かるのですが、
混乱の対象は以下の違いです。
- 定量調査と定性調査
- 定量データと定性データ
- 定量情報と定性情報
- 定量的データと定性的データ (統計)
- 量的データと質的データ (統計)
注:この後、長いです。
定量的とは?
数値・数量で表せるさま
定性的とは?
数値・数量で表せないさま
定量調査とは?
収集されたデータを数値化することを想定した上で設計された調査であり、市場調査だけでなく、各種の世論調査や実態調査を含めた多くの調査は定量調査です。
定性調査とは?
対象者から発せられる生の言葉や行動、あるいは観察者が見たままの状態や印象など、ことばや文章あるいは写真といった数値化できないデータの収集を目的とした調査で、比較的少ないサンプルで実施されます。定性調査の代表的な手法は「グループ・インタビュー」です。
定量データとは?
定量データ = 定量情報
商品の市場占有率や売上高など数値として把握できる情報を指します。数値データであるため、時系列や性別・年齢など顧客別に細かく加工し比較することが可能となります。
定性データとは?
定性データ = 定性情報
「購入した商品のどこが気に入ったか」「商品のパッケージデザインは使いやすいか」「なぜこのお店でよく買うのか」などのように、数値に表せない質的な情報であり、消費者の購買意識などを分析するデータとして活用されます。
消費者行動の広さを把握するのが定量データであり、消費者行動の深さを測定するのが定性データと位置づけることができます。
定量的データとは?
定量的データ = 量的データ
比尺度、または、比例尺度(ratio scale)
ゼロが「何もない」、つまり基点(原点)として特別な意味を持つ
例)時間(経過時間)、速度、身長、体重、血圧など
比率(データの掛け算・割り算)に意味があるため、データの加減乗除(+−×÷)ができる
ほとんどの統計量が意味を持ち、用いることができる分析手法が多い
間隔尺度(interval scale)
データがとる値に等間隔が保証されている
例)温度、テストの点数、時刻、立位体前屈の測定値など測定・検査結果など
0という値が「何もない」状態を意味していない(値のひとつにすぎない)
差(データの引き算)に意味があるため、データの加減乗除(+−)はできるが、比率に意味がない
平均値、中央値、最頻値、標準偏差(データの偏り具合)といった統計量が意味を持つ
定性的データとは?
定性的データ = 質的データ = カテゴリデータ
順序尺度(ordinal scale)
順序に意味がある(大小、順序、方向)
例)満足度、順位、等級、アンケート調査の項目など
大小関係にのみ意味があり、差(データの引き算)には意味がない
計算することはあまりできないが、中央値(順番に並べたときに中央に位置する値)が意味を持つ
心理学や教育学の調査・研究では、便宜上、間隔尺度とみなしてデータ解析する場合がある
名義尺度、または、類別尺度(nominal scale)
区別にのみ意味がある(いわゆる指標や分類)
例)性別、血液型、国籍、人種、色、模様、都道府県など
データが数値であっても順番に意味はない
計算することはできない
ここで混乱します。
定量データに含まれるもの:
時系列や性別・年齢など
性別は、質的データ(定性的データ)である。
定量データと定性的データ(質的データ)って違うものでしょ?
答えは ↓ こうでした。
データには大きく定量データと定性データの二分類があり、定量データは第二階層分類として量的データと質的データ(定量データでありながら質的な)、更に最下層分類で「比率データ」「間隔データ」「順序データ」(以上3つが量的データ側)「名義データ」(質的データ側)の4つに細分されます。
定量的に計測されたデータの中に、量的、質的という分類があってややこしいですが、あくまでデータの性質による分類ということでご理解ください。
これらデータの分類によって、分析工程の段階で集計方法やグラフの種類、平均値等の統計演算の方法が変わってきます。
おさらい
(例)
「100人に対してアンケートを実施して性別の分布を調査する」
「定量調査」を実施して、性別の分布を「定量的」に分類する。
集計される「定量データ」は、「質的データ」であり、性別は、「名義尺度」で測定される。
「名義尺度」の数値が同じならば同じ分類に属し,数値が異なれば異なる分類に属する。
スッキリしました。